続いて、1910年竣工の旧函館区公会堂を見学。外壁をパステルカラーで塗り上げた大きな木造建築で、初めて見ると何事かと思うようなすごい建物です。
でもやっぱり外観の写真は撮っていません。当時の私にはカメラの方が珍しかったようです。
公会堂の貴賓室です。当初の計画ではホテルとしても使われる予定だったためこのような設備があります。ホテル営業は実現しませんでしたが、1911年の皇太子(後の大正天皇)函館行啓の際には宿舎として使われました。
現在も2階のホールで頻繁にコンサートが開催されています。
次は旧イギリス領事館です。現存する建物は1913年に竣工。1934年まで使われました。
領事執務室を再現した部屋にはユースデン領事の等身大の人形があります。ただし、ユースデンは1880年に任期を終えて帰国しているので、この建物の時期には別の領事が就任していたはずです。
旧イギリス領事館に展示されている按摩器です。ハンドルを回すと振動します。
当時の私は建物よりこういう小ネタを重視していたようです。
電車の向こうに見える緑色の建物は1916年竣工の相馬株式会社社屋です。
相馬株式会社は1863年米穀商として創業。現在は不動産業などを営んでいます。
電車の後方に見える小さな展望台のような物は操車塔です。ここは市電の分岐点で、今青い電車が走っている線路と、画面右の方へ続く線路とに分かれています。その分岐点の切り替えをする施設が操車塔です。
この十字街の操車塔は函館市電で最後まで残っていた物で、1995年まで使用。その後交差点の反対側から現在の場所に移され保存されています。