函館駅前ロータリーを通行中の馬車

 函館駅前から観光用の馬車が出ています。馬車の発着所は函館駅から見て左脇にあり、ロータリーを4分の3ほど回って駅右脇の道から朝市の方へ向かいます。

 馬車は道交法で認められた軽車両とわかってはいても、この光景は新鮮です。

 
馬車を牽く馬

 大きくて強そうな馬です。

 
箱館ハイカラ號の車内から前方を見る

 私は馬車には乗らず、先程見た箱館ハイカラ號に乗って元町地区を目指しました。

 箱館ハイカラ號の車体は現在の安全基準に合わせるため完全な木造ではありませんが、内装はちゃんと木で出来ています。
 運転士が左手を掛けているコントローラーは恐らく本物の骨董品でしょう。

 目指す元町地区は史跡の多い場所で、多くの観光スポットがあります。

 
函館検疫所台町措置場

 函館検疫所台町措置場です。 1885年に函館消毒所として開設。1896年に函館検疫所に改称。以後、1968年に新築された港湾合同庁舎に移転するまで検疫所として使われました。

 手前の青い看板に書かれた説明によると、この当時は制度上まだ現役の施設だったようです。

 
台町措置場入口への石段

 実態は見ての通りただの廃墟で、何の業務も行われていません。下手すりゃ心霊スポットです。
 なお、函館検疫所は1997年に小樽検疫所に統合されました。

 門扉が開いているので建物に近づくことができます。特に立ち入り禁止とも書かれていません。常識的に考えれば立ち入り禁止ですが、建物の中に入らなければうるさいことは言われないのかもしれません。(同じ函館市にある旧ロシア領事館では、建物は閉鎖されているものの庭への立ち入りは禁じられていません)
 ガラスが割れた窓から、室内の畳が見えました。

 
台町措置場の入口

 このまま朽ち果ててしまうのかと思いきや、市の景観形成指定建築物であるこの建物は後に整備され、2006年から喫茶店として営業しているようです。
(もっとちゃんと撮影しておけばよかった)

 
万平塚

 万平塚です。

 万平は明治時代の乞食で、ゴミ箱を漁ってはその家の人物評を書き残すという風変わりな人でした。その人柄に感じ入った大阪の実業家により、彼の死後この万平塚が建てられました。

 一時期函館にいた石川啄木も万平のことを歌に詠んでいます。乞食もここまで来ると文化人です。

 
洗心道場という名のトイレ

 高龍寺という、立派な山門を持つお寺がありました。

 それなのにこんな写真しか撮っていません。当時の私は、そういう態度を「おもしろい」と勘違いしていたようです。

 

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