2000年、サラリーマンだった私は、職場で大きなストレスを感じており、どこか遠い所で1週間くらいぼーっとすることにしました。幸い夏休みは普通の人の倍くらいありました。
さて、どこへ行きましょう。
そう言えば昔、釧路からの帰りに途中下車した函館に日本最古のコンクリート電柱があることを知ったのに、時間が無くて見られずに帰ってきました。せっかくの機会なのであれを見に行きましょう。
ところが、丁度その時仲間から別の旅行への誘いがありました。親しい友人たちとの旅も捨て難いので日程は3泊4日に短縮。ぼーっとするのはまたの機会にして、とりあえず電柱だけ見に函館へ出発です。
というわけで、上野発の臨時夜行列車「はくつる81号」で青森まで来ました。1968年、東北本線の電化が青森まで完成した時に投入されたというおんぼろ電車です。
これ、ちょっと乗ってみたかったんですよ。外装のぼろさに反して車内は綺麗でしたが、時代遅れの3段ベッドはやっぱり狭かったです。
青森着は6時58分。7時30分発の特急に乗り継げば9時22分に函館に着きますが、ここはあえて8時25分の快速「海峡1号」に乗車。のんびりと函館へ向かいます。
切符は函館まで買ってあったのですが、1つ手前の五稜郭駅で降りてみました。
特別史跡の五稜郭がここからかなり離れた場所にあることを知ったのは、列車を降りてからでした。駅前からバスに乗って五稜郭へ。
ここには函館博物館五稜郭分館があるのですが、この日は月曜日なので休館。
建物の外には旧函館奉行所の玄関の軒先が展示してあります。当時は「なぜその部分だけ捨てられずに残ったのだろう」と疑問に思いましたが、今となっては「なぜそこまで気になったのに写真を撮らなかったのか」という事の方が疑問です。
何の予定もないので闇雲に散策開始。
いきなりこんな物が置いてあります。当時札幌を拠点に活動していたというタカアンドトシなら「昔か!」と突っ込むところでしょう。
今度は手押し式の消火ポンプです。もう一度「昔か!」
さて、そろそろ函館駅の方へ向かおうかと思ったらこんな電車が。
「昔‥‥もういいや。
これは箱館ハイカラ號です。1910年製の電車で、除雪車に改造されていたものを、函館市市制施行70周年記念事業の一環として1993年に昔の姿に復元しました。
この電車には後で乗ることにして、普通の電車で函館駅前へ行きました。