青雲丸

青雲丸

 初代青雲丸は船内労務を合理化して少人数での運行を目指す「近代化実験船兼練習船」として1968年に就航。1997年に引退しました。
 現在の青雲丸は2代目で、1997年就航。初代同様高度に自動化された船で、居住区の快適さも向上しています。また、外国人の実習生が乗船するのもこの船の特徴です。

 
青雲丸の船長公室

 船長公室です。船長室は大成丸同様ブリッジの下にあり、左舷側が公室、右舷側が私室になっています。大成丸の船長室は丸窓ですが、青雲丸では角窓になっています。

 
青雲丸のペーパークラフト

 船長室に置かれていた青雲丸のペーパークラフト。

 
ブリッジのコンソール

 ブリッジのコンソールです。中央のレバーがエンジンテレグラフです。

 
計器類

 左上はエンジンテレグラフの指示位置を示す表示灯です。大成丸では円盤上を針が動く形ですが、青雲丸では指示位置のランプが点灯する形です。

 奥の計器は右から傾斜計、不明(聞きそびれました)、エンジン回転計、速度計、時計、舵角指示器、風速計、風向計です。

 
青雲丸の操舵輪

 操舵輪です。大成丸の物は角の付いた伝統的な形でしたが、青雲丸の操舵輪は乗用車のハンドルのような形です。

 
青雲丸の実習船橋

 青雲丸も航海船橋の下に実習船橋があります。大成丸の実習船橋は正面の窓が垂直ですが、青雲丸は航海船橋と同様に下向きになっています。

 
実習船橋の操舵輪

 大成丸と異なり青雲丸の実習船橋には操舵輪もあります。ただしダミーだそうです。
 左の画面はレーダーです。

 
階段教室

 教室です。練習船の教室は通常実習生の食堂も兼ねていますが、この部屋は専用の階段教室です。

 船体中央にこの教室を設けるため青雲丸の機関室は少し後ろ寄りに設置されています。また、この教室の上部空間を利用して、雨天時の運動場として使える屋根付きの広場が設けられています。

 
青雲丸の食堂

 実習生用の食堂です。練習船の食堂は講義にも使われるため、全員が同じ方向を向いて座るようになっている場合が多いのですが、この船では細長いテーブルの両側に向かい合って座るようになっています。青雲丸には先に紹介した階段教室があるため食堂も専用の造りになっています。

 
名古屋港と横浜港の記念プレート

 食堂の壁には寄港記念プレートがたくさん掛けられていました。写真左は今回の寄港地名古屋。今年(2007年)は開港100周年です。
 写真右は、どこかで見た絵だな‥‥と思ったら、私がよく行く横浜港でした。こちらは2009年に開港150周年を迎えます。

 
医務室

 医務室です。簡単な手術もできるそうです。天井に無影灯があるのがわかりますか?
 診察を行うこの部屋とは別に、静養できる病室もあるそうです。

 
青雲丸のエンジン

 エンジンです。現役船のエンジンを見学する場合、上の方から見下ろすことが多いのですが、今回はシリンダーヘッドのすぐそばで見ることができました。この写真で見えているのはバルブの部分です。エンジン全体の上から4分の1程の部分ですが、ここだけでも大人の背丈ぐらいの高さです。
 青雲丸は世界一周航海を75日程度で行うため、機関出力は練習船隊最強の10,500馬力です。

三井-MAN B&W 6L50MC

 
実習生居室

 実習生の部屋です。6人部屋のようです。他の練習船より広いかな。

 
上から見た青雲丸

 名古屋港ポートビルの展望台に上って、青雲丸を上から見てみました。
 煙突の前にある大きな四角い構造物は、上が屋根付きの広場、下が階段教室です。この部分は設備、外観両面で青雲丸の特徴になっています。

 
ガーデンふ頭に停泊中の青雲丸

青雲丸 主要諸元

総トン数5,890トン
長さ116.00m 幅17.90m 深さ10.80m
速力(最大/巡航) 21.0ノット/19.5ノット
機関出力 7,722kW (10,500PS)
定員 252名(うち実習生180名)
建造 住友重機浦賀(1997年)

 

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