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2008年9月16日

【九】小田原町名巡り 其の一

これより小田原市
これより小田原市

小田原市に入ると、程なく下り坂になります。車坂です。
左手には海が見えます。

車坂から見える海
車坂から見える海

街道沿いの民家のプランターボックスにアルストロメリアが咲いていました。
初夏の花です。

アルストロメリア
アルストロメリア

マンホールの蓋に酒匂川の渡しの絵がありました。

マンホールの蓋
マンホールの蓋

小田原市に入ってから2.2km、国府津駅前交差点を右へはいると、
JR国府津(こうづ)駅があります。
昔の官庁のような4階建ての建物で、2階から上は商業施設ではなく
全てJRのオフィスになっています。

国府津駅
国府津駅

国府津は東海道本線と御殿場線の分岐点です。
御殿場線は箱根山の北側を通り、
御殿場経由で沼津に至る東海道本線のバイパスです。
東海道本線は熱海までJR東日本ですが、御殿場線は全線がJR東海です。

御殿場線の313系
御殿場線の313系電車。JR東海の車輌です。

御殿場線では長らく国鉄から引き継いだ115系電車が使われていましたが、
2007年までに名古屋地区と同じ313系に替わりました。
東海道本線の電車は車体に緑とオレンジの線が入っていますが、
313系はJR東海のコーポレートカラーであるオレンジの線だけです。
このほかに東海道本線でも見られる211系も走っています。

国府津駅開業100周年記念碑
国府津駅開業100周年記念碑

1889年の開通当時、御殿場線は東海道本線の一部でした。
この区間は勾配がきついため、列車の後ろに補助機関車を連結し、
2台の機関車で運行していました。
それでも、機関車が非力だった明治時代は、
東京(新橋)から来た急行列車は国府津で補助機関車を連結すると同時に、
食堂車を切り離して身を軽くしてから箱根越えに挑んだといいます。

現在の御殿場線区間が開通する直前の1888年、
国府津-小田原-湯本間に小田原馬車鉄道が開業しました。
馬車鉄道とは列車のようにレールの上を走る馬車で、
電車が普及するまでは東京などの大都市でも見られました。
小田原馬車鉄道は現在小田原-箱根湯本-強羅間で電車を運行する
箱根登山鉄道の前身です。

1934年、熱海と三島を結ぶ丹那トンネルが開通し、
東海道本線は小田原、熱海経由の新ルートになりました。

一里塚バス停
一里塚バス停

国府津駅前交差点から1.2km程行くと、「一里塚」というバス停があります。
ここは江戸から19里(74.6km)、小八幡の一里塚があった場所ですが、
今は説明板が立っているだけです。

松並木
松並木

その先に松並木がありました。

静岡まで100kmの標識
箱根まで11km、沼津まで45km、静岡まで100km。まだまだ先は長いです。

一里塚から2.2km、酒匂川を渡ります。
現在は酒匂橋が架かっていますが、江戸時代は徒(かち)渡しでした。
(冬季は仮橋あり)
当時の道は、江戸方は現在の橋の袂辺りに来ていたようですが、
上方は橋の袂より約100m上流だったようです。

酒匂川の対岸を望む
酒匂橋の東京側から、対岸の旧街道始点を望む。

現在の酒匂橋は1973年に架けられました。

旧街道上方始点付近からみた酒匂橋
旧街道上方始点付近からみた酒匂橋

酒匂橋を渡って200m余り、旧東海道は城東高校前交差点を左に曲がります。
なお、ここを右に曲がると、先程の徒渡しから続く部分に行けます。

城東高校前交差点
城東高校前交差点

城東高校前交差点を左折したら、すぐに次の角を右折です。
そこから暫く静かな住宅街を抜けていきます。
城東高校前交差点から200m、常剱寺入口交差点で、
酒匂橋から続く国道1号と合流します。

常剱寺入口交差点
常剱寺入口交差点

そして、そこから国道を進むこと800m、ようやく小田原宿に入ります。

2008年9月16日 20:34 | カテゴリー:東海道スタンプラリー