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2006年10月29日
氷川丸をちょっと拝借
横浜の氷川丸とマリンタワーが財政難のため営業を終了することになりました。
氷川丸は日本郵船、マリンタワーは横浜市の所有になるそうです。
現在の運営会社は日本郵船と横浜市が主に出資しているそうですから、
それで問題の解決になるのか少々疑問ではあります。
ただ、船という物は、鉄の箱を海水に浸して潮風に晒しているのですから、
現状を維持するだけでも相当な苦労があるでしょう。
お金があってもそうおいそれとは引き取れません。
しかも文化財に指定されているとあっては尚更です。
2004年夏、両施設の売却話が浮上した際、日本郵船から、
氷川丸の引き受け手がない場合は同社が引き取るような発言がありました。
あまり積極的な言い方ではなかったところを見ると、
同社としては、大切な文化遺産であると同時に、
きっとお荷物でもあるのでしょう。
こういった物が無くなってしまう事を誰もが惜しむものの、
それを保存する際の苦労など、
やはり専門家でなければ想像する事もできないものと思われます。
氷川丸のファンネル(煙突)とマリンタワー
氷川丸の船内には一等の乗客のための豪華な設備がいくつかあります。
客室をはじめ、専用のラウンジや食堂が見学できるのですが、
どの部屋も通路から中を覗き込むだけです。
しかし、一等スモーキングルームだけは誰でも自由に入ることができます。
私は以前、その一等スモーキングルームを貸し切りで使ったことがあります。
船内にはいくつかレンタルホールとして使える部屋があるのですが、
この一等スモーキングルームもその一つでした。
(貸し切りでの使用は2006年10月一杯で終了)
横浜市指定有形文化財でもある氷川丸の一室を独占して一体何をしたかと言うと、
当時入っていたメーリングリストのオフ会でした。
幹事の私は何回か氷川丸に電話で問い合わせをして、現場の下見もして、
結構張り切って準備を進めていました。
ところが、参加予定の人が1人減り、2人減り‥‥
当日集まったのはたったの4人。
半分自棄で、割としょーもない写真を撮ったりして楽しみました。
氷川丸は今後ももちろん保存されますが、
一般公開等、どのような形で運営されるのかはまだ発表がありません。
恐らく博物館としての展示は引き継がれるでしょうが、
ビアガーデンや、コンサート等のイベントはどうでしょうか。
もうあんな目的で船内の一室を借りるなんて不可能になるかもしれません。
当日は集まりが悪くて少々がっかりでしたが、貴重な体験でした。
2006年10月29日 07:15 | カテゴリー:のりもの