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2006年10月 8日

報道って何だ?

「死ぬ死ぬ詐欺」というものがあるそうです。
幼い子供が難病に罹っていて、海外で手術を受けなければならないので、
その費用を寄付してほしい‥‥と訴えてお金を騙し取る詐欺だそうです。
正確に言うと、私は「死ぬ死ぬ詐欺」という言葉の意味を知っただけで、
本当にそんな詐欺行為が横行しているのかどうかまでは未確認ですが。

先日、あるニュースサイトでもこの事について書かれていました。
心臓病の女の子を救済する募金活動について、
ネット上で批判が相次いでいるという内容です。

私がこのニュース記事を読んでみたところ、
どうしても記事の本題より執筆者の態度の方が気になりました。
内容が「ネット上のあちこちに書いてあることのまとめ」なのです。

実はこの募金の問題、このニュース記事より数日前に
「きっこのブログ」という人気サイトで取り上げられていました。
わたしもたまたま「きっこのブログ」の方でこの問題を知り、
その後の動向が気になってニュースサイトの記事を読んだのですが‥‥
ネットサーフィンぐらいなら自分でできます。

そして数日後、「きっこのブログ」で、この問題が再び取り上げられました。
ブログの作者であるきっこさんが、募金活動の当事者に直接確認を取り、
本当に手術費用の募金を行っている事と、
それに便乗した詐欺行為が実際にあることがわかったそうです。

やれやれ、これではニュースサイトより個人のブログの方が
余程ジャーナリスト魂が旺盛です。

私が以前勤めていた職場のボスはジャーナリストです。
そのボスからは、
「報道は本来インテリジェンスでなければならないのに、
 実際はただのインフォメーションに成り下がっている」
と何度も聞かされました。

今、世の中で何が起こっているのかを正確に伝え、
公正な判断を促すのが報道の役目のはずなのですが、
それが行われると困ってしまうような団体からの圧力により
十分に機能していないのが現状だと言います。
だから、行列のできる店だの、有名人のちょっとした不祥事だの、
当たり障りのない情報ばかりが流されます。

それならせめて、
他では伝えていない独自のインフォメーションでもあれば嬉しいのですが、
今回のJ-CASTニュースの記事はそれですらない、
検索のためのインデックスに過ぎません。
(あ、実名出しちゃった)
「面倒だから代わりにネットサーフィンしてください」
という需要でもあるんですかね。

2006年10月 8日 02:13 | カテゴリー:よしなしごと