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2006年3月25日

上から見る都会の喧噪

ビルの4階にあるレストランに入ったら、窓際の席に案内されました。
眼下に中央通り。銀座4丁目の交差点が見えます。

伯母に連れられ歩行者天国を歩いたこと。
従弟と一緒にデパートのイベントに行ったこと。
一人で伊東屋に買い物に来たこと。
コーヒーショップでラブレターを書いたこと。
ホワイトデーのプレゼントを探したこと。
路線バスから対向車線の教習車を見て、こんな所で大変だなと思ったこと。
銀色のロンドンバスで注目を浴びながら通り抜けたこと。

通りを見下ろしながらそんなことを思い出していました。
メインストリートの喧噪は、ここまでは届きません。
音のない歩行者天国は何やら映画でも見ているようで、
その違和感の所為か自分の記憶までまるで他人事です。

思えば私も随分とこの通りを往来しましたが、
今日は図らずも立ち止まって振り返ることになりました。
高い所から見下ろすという行為には、大局を見つめ直す効果があるようです。
死後の世界から現世を見るとしたらこんな感じでしょうか。

大都会の繁華街にこんな気怠い空間を見つけたら、
いつもなら喜んでしまうところですが、
今日は何だか退屈だったのは、料理がいまいちだったからかも知れません。

2006年3月25日 23:57 | カテゴリー:よしなしごと